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当社が選ばれる理由
飯田スプリングがなぜ選ばれるのかを三代目の社長 飯田 泰平がご説明いたします。
飯田スプリングの主な商品とお仕事内容を教えてください。
各種スプリングのオーダーメイド製造で、主に圧縮バネ、引張りバネ、トーションバネ、線加工品などの製品があります。
細い線径で比較的小さいバネの製造で、量産は2割。今はほとんどが1個からの小ロット生産です。
最初はライター、カメラ。それから8ミリ複写機って昔あったでしょう?
今では弱電系や事務機。FAXとかコピー(今は複合機になってますけど)その開発に携わった設計、製造を行っています。
昔はほとんど量産だけ、ライターとかカメラはほとんど量産だったって聞いてます。けど今は、大量生産品がどんどん海外に流れていったタイミングで、試作や小ロット品、多品種少量品にシフトしました。
取引してるメーカー・お客様は、全部20年30年と、長いスパンで取引をさせていただいています。ずっと同じものを納めていたり、新しい機種が出るとご相談に来られて、こういう形にしたいとの相談を受け、また新しい機種に変わってまた継続して納めています。
試作というからには、高い技術が買われてということですか?
技術が特別優れているとは思いませんが、評価されているのは品質と納期だと思います。
技術的な部分で言えば、普通の一般的な形状ではなくて、少し複雑な形だったり、少し手加工が入るようなものを迅速に対応できるというところで、長くお付き合いさせていただいていると思います。
世田谷地域だと住宅街というイメージがありますけど、もの作りの会社って意外と多くあるんですよ。バネって大概どんな機械にも入ってますので地域のお客様も多く存在します。よく話を聞くと手軽である反面、仕方がなく規格品を使用しているメーカーさんも一定の割合でいらっしゃいます。
今後はそういった会社の設計者とか、開発に携わっている人に、まずこういうバネ屋があって1個から特注品対応できることを知ってもらいたいですね。
特に、中小のメーカーさんで開発型のメーカーさんや、逆にそういうメーカーさんと取引している部品商社さんなんかにもこれまで以上にご利用いただきたいですね。
是非、直接バネメーカーさんと
取引してほしい
実際に設計の方からアプローチが?
そうですね。
前回展示会やフェアに出展した時に、経営者層の方が経営課題としてもっと小回りの利くバネ屋さんを探してるというのは聞いてましたが、実際にお話もいただきました。
多かったのが直接開発にかかわっている設計者が直々に「直接バネ屋さんとお話がしたい、相談したい」と何人も訪問してくれたんです。
「こういう試作の方法だと、コストや納期はだいたいどのくらいか」とか、そういう設計する人はバネを作ってる現場を見たこともなければ、直接相談する機会がなかなか無いと思うんです。
直接開発現場の方とお話しできれば、こんなふうにできますとかご提案できるんですよ。
今回の展示会でも、前もってバネ屋さんが出展するというのは冊子で載っていたので、開発中のバネや図面を持ってきたり、多く来られたんですよね。直接バネ屋さんに行ってお話しする機会がないメーカーさんが実際にはあるんです。
そういう多くの設計の方が、決まったバネの規格や過去の図面から使いたいものを流用して使用すると思うんですが、それだとバネに装置や周りの部品を合わせるという、手段と目的が逆になってムダなコストが発生する恐れもあります。
「やっぱり規格品だけだとどうしても合わない」「もっと形をこうしたい」「装置に合った特性のものがほしい」など特注品がどうしても欲しかったりする時や、量産に向けてもっとコストダウンしたい時など、直接バネ屋さんと接する機会があると助かるんじゃないかな。もちろん最近は規格品も多種多様なものがあり便利で安いという利点があります。規格品で何も問題がなければむしろ積極的に利用するべきだとは思いますけど。
実際ものを見てみて、例えばこういうふうに使ってるんだけどと分かれば、材料のグレードを下げてもっと割安な材料で問題ないとか、メッキ処理は省いてステンレス材や初めからメッキの着いた材料で作った方がコストや納期にメリットがあるなど、設計者だけでなくお互いにメリットのでる提案をどんどんしたいと思います。
特注品でも短納期でなるべく
お安くご提供
他社と比べて秀でていることってありますか?
あまり他社さんの状況というのは正直よく分かりませんが、今バネを作る機械もすごく高度なものになってきていて、特に日本製のバネ機械はどんなものでも高精度にできるんですよね。
だけど、機械だとどうしても段取りに時間がかかったりとか、小量だとどうしても割高になり発注する側も作り手もお互いに損をすることも多いです。
例えば、機械でできるけど新しいツールが必要だったり。そのツールを作るのにまた1週間~2週間必要でツール代も高額だったりする場合があります。
しかし、当社では、すべて社内で手作りでも加工でき、そのためのツールも豊富に揃えてあるのでコストと納期ではアドバンテージがあります。また量産で使用するような高精度の機械も導入してあります。そのため、注文内容によって臨機応変に対応でき、ものによっては途中まで機械で作って細かい部分や機械が苦手なところにハンド加工、手作りを追加して短納期に応えられます。
バネ屋さんによっては、すべて機械まかせ、手加工を一切しない会社もあるので、当社のスタッフ全員が職人で、手で作れるという部分は強みかなと思います。
もちろん、手作りのためすべて検査は行います。手作りをする職人さんはプライドが高いので絶対に不良品は出しません。
あとは、1個からご依頼できる特注品対応ですね。大手のバネ屋さんだと嫌がられたりするんですよ。だから仕事を受けても下請けや協力会社のバネ屋さん、そこからまた別のバネ屋さんに行ってとか、結構そういう何層にもなってしまい、実際の作り手は納期と価格に悩まされるんです。直接こちらに頼んでいただければ納期もコストも半分近くになるケースはあるのではないでしょうか。
当社だけじゃないですけど、小規模な私たちのような会社の一番の特色はそういう特注品なんかでも短納期でなるべくお安くという形でご提供することです。
逆にデメリットってありますか?
やはり量産品なんかですと、設備的なものだったり、マンパワー的な関係で難しいケースがあります。
一般的なバネは対応しますけど、特殊品のような少し手の込んだバネの量産品というのは、やっぱり設備を充実させている会社にはかなわないです。
あとは社内で対応できる線径が2~3ミリまでなため、それ以上になると外注さんにお願いしています。全くできないわけではないですが、守備範囲が違うと言えばいいのでしょうか。線径の太いバネを専門にしているバネ屋さんにはやっぱり適いません。
もちろん幅広く対応している会社もありますが、当社のような小規模な会社ですと、お客様のためにも得意なところに特化して価値を提供していきたいという思いもあります。そのようなバネを求めるお客様にはそこが得意な同業者さんを紹介することもあります。
提案・設計~製造まで、
ワンストップで短納期
お客様からいただいた感想、印象深いご依頼などを教えてください。
よく感謝されるのは「すぐに作ってもらえて助かった」ことですね。「少量でも、1個から対応してもらえた」というお言葉も助かっているということですよね。
他にも荷重・トルクで管理されているタイプのバネだと、トルクの試験器を持ってないバネメーカーさんもあるので、トルクや荷重まで測ってきっちり精度も合わせられるというところで重宝していただいているところもあります。
また当社で作ったもので「これ、金型で作ったんですか」って聞かれるんですけど、金型はほぼ使いません。金型なしで同じ品質のものを作れるので、金型費用は掛からないのです。
お客様のなかには、バネって全部金型で作ってるんじゃないかと思っている人もいらっしゃって。
板金部品のように金型を作ってプレス機に取り付けて作るイメージしかない方もいますよ。
そのような設備ではなく、全部自分たちで治具を作りながら同じ品質のものを作っていくということは得意としているところです。
他にも得意としていることはありますか?
設計まで対応しているところでしょうか。仕様が「だいたいこのぐらいの力で」とか「ここまで押したら何キロぐらいあったほうがいい」など、まずは抽象的な説明をじっくり聞いて、バネの形状や仕様を決め、作って納めることもあります。
スプリングの設計経験が少ないお客様へは、直接お伺いして実際にバネを使う装置やその設計図を一緒に見ながら、形状や仕様を詰めて提案することもあります。また検討段階でバネの3D図を見せていただければ、形状の実現性や見積りまで進めることも可能です。
当然ですが図面をいただいてからも、図面の実現性をしっかりと検討し、図面のとおり製造可能か、寿命は大丈夫かなどを検討してから製作に取り掛かります。
海外での量産を見越した試作の場合は、日本の精度よりもバラツキが大きいのでそこも考慮して、要望があればそのばらつきの上限と下限の部分をそれぞれ作りお客様に動作検証していただくなど、長年の経験で培った量産対応も得意です。
バネは同じ図面で作っても、特性にバラツキってあるんです。外観は全く同じなのに。特に線が密着している引張バネやトーションバネでは巻き方しだいで得られる荷重が変わってしまいます。形状管理を優先で試作をしても量産したらうまく動作しないといった案件は今までたくさん見てきました。
あと得意とは違いますが、立地的に交通の便(東名高速、環八)がいいので、特急依頼にも対応できます。
午前中に特急の依頼が来ても、その日の内に仕上げて発送したり、直接持ち込みするなど、実績のある図面ならば仕様通り作るだけです。手作りですから動いている機械を止めることなく、職人がスキマ時間や手番をうまく調整して柔軟に対応できています。毎日の納品ルートとして大田区や川崎市方面まで回っているので短納期に応えられる機会も多いですね。
もの作りだけじゃなく、
サービス的なことも
高めていきたい
最後に今後の飯田スプリングについてお話ください。
お客様の実現したいものを、限りなく100%に近い状態で実現できるような、提案力や技術力は、これからもっと身に付けていかなきゃいけないと感じています。
お客様の気持を組んでひと手間かけるのが「信頼の源」、製造業ではありますがサービス業的な感覚を大切にしています。
設計者からの製作が困難な図面であっても「この図面では無理」と突き返してしまわず、なんとか作れる方法を考え、設計者の意図を製品で実現できるように力を尽くしています
従来通りただ作って納めるだけでも立派な製造業なんですけど、これからはもの作りだけじゃなくて、そういうサービス的なもので、直接お金にはならないかもしれないですけど、そういうサービス精神、サービス的要素を含めて提供することはとても大事なため、その部分も事業として高めていけたらなと思います。
試作のバネ作りに
成功されたお客様事例
- 金型を作らずに済み、費用が安く済みました
- 朝、頼んだら夕方には納品されました
- 3D図面をメールしたら問題点のアドバイスがいただけました
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